ブランド品の売却を検討している際、「保証書(ギャランティカード)が見つからない」という理由で査定を躊躇してしまう方は少なくありません。
「保証書がないと買取を断られるのでは?」「偽物扱いされて安く買い叩かれるのでは?」といった不安を感じるのが一般的です。
しかし、結論から言えば、保証書がなくてもほとんどのケースで買取は可能です。
ただし、ブランドやアイテムの種類によっては、査定額への影響度合いが異なります。
本記事では、保証書なしで売却する場合の「減額の目安」や「買取事情」、そして欠品があっても「1円でも高く売るための具体的なコツ」を分かりやすく解説します。
ブランド品は「保証書なし」でも買取してもらえる?
「保証書がない=売れない」というのは誤解です。多くの買取店では、保証書なしの商品も積極的に買い取っています。
以下では、なぜ保証書がなくても売れるのか、逆にどのようなケースで買取が難しくなるのか、その理由を掘り下げて解説します。
ほとんどの業者が買取可能(本体に価値がある)
基本的に、ブランド買取において最も重視されるのは「商品本体の価値」です。
バッグや時計、ジュエリーなどが本物であり、中古市場で需要がある限り、保証書という紙切れ一枚がないだけで価値がゼロになることはありません。
買取店側の視点で見ても、以下のような理由から「保証書なし」でも買取を歓迎しています。
- 商品自体に需要がある: 本体さえあれば売れるため。
- 鑑定技術がある: 保証書に頼らなくても真贋を見極められるため。
- 保証書廃止の流れ: 近年はICチップ管理などで、紙の保証書がないブランドが増えているため。
公式サイトに「保証書なしOK」と記載している業者が大半ですので、まずは安心して査定に出してみましょう。
なぜ保証書がないと「買取不可」と言われることがあるのか?
一方で、稀に買取を断られてしまうケースも存在します。その主な理由は「店舗側のリスク回避」です。
具体的には、以下のような事情が挙げられます。
- 偽物(コピー品)のリスク: 経験の浅い鑑定士では、保証書がないと本物かどうかの確証が持てない場合がある。
- 並行輸入品・基準外商品: 正規ルート以外で流通した商品の場合、買取基準を満たさないと判断されることがある。
- 特殊なブランド: クロムハーツなど、保証書(インボイス)が本物の証明として絶対視されているブランド。
もし「保証書がない」という理由だけで断られた場合は、商品の問題ではなく「鑑定力不足」である可能性があります。
その際は、諦めずに別の買取店へ持ち込むことをおすすめします。
「箱なし」でも買取ができる事例

保証書と同様に、紛失しやすい付属品といえば「箱」です。箱がない場合でも買取は可能ですが、どのような条件であれば高価買取が狙えるのでしょうか。
ここでは、付属品が欠けていても高く評価されやすい具体的なケースをご紹介します。
商品状態が綺麗
中古ブランド品の査定において、箱の有無よりも圧倒的に重要なのが「商品本体のコンディション」です。
購入者の心理としても、「箱はあるけどボロボロのバッグ」より、「箱はないけど新品同様のバッグ」の方が欲しいと感じるのは当然です。
- バッグの四隅に擦れや破れがないか
- ハンドルの黒ずみや劣化がないか
- 金具の傷やメッキ剥がれがないか
- タバコや香水の臭いがついていないか
箱がないことによるマイナス査定は数千円程度ですが、状態が良ければそのマイナス分を十分にカバーできます。
日頃の丁寧な扱いこそが、査定アップ要因となります。
ギャランティカードが残っている
ギャランティカードとは、いわゆる証明書です。
購入した店舗や日付、シリアルナンバーや購入者の氏名などが記載されており、購入時に付属品として付くことがあります。
ブランド品が「正規店(直営店、正規代理店)」で購入されたもので、品質も確かであるということを証明してくれるため、箱よりもある意味では重要な付属品といえます。
箱なしでも、「ギャランティカードは重要そうだったので取っておいた」という方もいらっしゃるかもしれません。
持ち込む前には、ぜひギャランティカードの有無を確認してみましょう。
買取店からのニーズが高いブランド
需要が供給を上回っている「人気ハイブランド」であれば、付属品の欠品は些細な問題として扱われます。
以下のブランドは中古市場での回転率が速く、箱なし・保証書なしでも高価買取が期待できます。
- Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)
- Hermès(エルメス)
- Rolex(ロレックス)
- Chanel(シャネル)
これらは「商品さえあればすぐに売れる」ため、買取店側も在庫確保を優先し、減額幅を甘く設定してくれる傾向があります。
発売から間もないタイミング
商品の「鮮度」も重要な要素です。発売されたばかりの新作や現行モデルであれば、箱なしでも高値がつきます。
- トレンド品: 今まさに流行っているデザイン
- 入手困難品: 正規店で在庫切れが続いているアイテム
上記の商品は「箱がなくてもいいから、とにかく今欲しい」という熱量の高いユーザーが存在するため、相場が下がりません。
逆に、時間が経って型落ちになると付属品の有無がシビアに見られるようになります。
使わないと感じたら、1日でも早く売るのがおすすめです。
保証書なしだと買取価格はいくら下がる?【減額の目安】
「結局、いくら損をするのか?」は最も気になるポイントでしょう。
減額幅はブランドやアイテムのカテゴリによって大きく異なります。
以下では具体的な目安を紹介します。
一般的な減額幅の目安(10%〜20%程度)
保証書がない場合の減額幅は、一般的に買取価格の10%〜20%程度と言われています。
例えば、買取相場が10万円のバッグの場合、保証書がないと8万円〜9万円になるイメージです。
これは「再販時の売りにくさ」や「次に買う人が値引きを要求する心理」を考慮したマイナス分です。
決して価値がゼロになるわけではなく、あくまで「完品価格からの調整」と捉えてください。
減額幅が大きくなりやすいブランドの特徴
一部のジャンルでは、保証書の有無が査定額に致命的な影響を与えることがあります。
減額幅が大きいジャンル
| ジャンル | 具体例 | 理由 |
| 高級時計 | ロレックス オメガなど | 資産価値としての側面が強く、コレクターが完品を求めるため。 |
|---|---|---|
| ハイジュエリー | カルティエ ヴァンクリーフなど | 類似品が多く、品質証明として保証書が必須視されるため。 |
| シルバー | クロムハーツ | 精巧な偽物が多く、インボイスがないと取り扱わない店が多い。 |
上記のアイテムを売る際は、保証書を徹底的に探すか、専門知識のある鑑定士がいる店を慎重に選ぶ必要があります。
減額がほとんどないケース
逆に、保証書がなくても査定額にほとんど響かないブランドもあります。
| ブランド名・ジャンル | 減額が少ない理由 |
| Louis Vuitton (ルイ・ヴィトン) | そもそも新品購入時にギャランティカードが付属しないため、「保証書なし」が基本(デフォルト)の状態であるため。 |
|---|---|
| Hermès (エルメス) | 職人の刻印や素材の質で真贋判定が十分にできるため、ショップカードの有無は査定額に大きく影響しないため。 |
| ファッションブランド (グッチ、プラダ等の小物) | 財布や小物類は「実用品」として扱われる傾向があり、保証書よりも「商品の状態(使用感)」が重視されるため。 |
「日常使い」を目的に購入する人が多いため、紙の証明書よりも「商品がきれいかどうか」が最優先されます。
紛失した保証書は「再発行」できるのか?
「失くした保証書を再発行してもらえば、高く売れるのでは?」と考える方もいるかもしれません。
ここでは、ブランドごとの再発行事情について解説します。
基本的にブランド正規店での再発行は不可
残念ながら、ほとんどのハイブランドにおいて保証書の再発行は不可能です。
保証書は「その商品が唯一無二の正規品であること」を証明する重要な書類であり、防犯上の理由から、たとえ購入時のレシートを持っていても再発行は断られます。
「売るために再発行しよう」という試みは、時間と労力の無駄に終わる可能性が高いため、現状のままで高く売る方法を考えた方が賢明です。
時計メーカーなど一部例外的に再発行可能なケース
極めて稀ですが、高級時計の世界では保証書に代わる証明書を入手できる場合があります。
- アーカイブ(製造証明書): パテック・フィリップなどの雲上ブランドでは、メーカーの台帳に基づく証明書を有料で発行できるサービスがあります。
- 修理証明書: メーカー修理を受けることで発行される明細書。
ただし、一般的なブランドではサービスを行っていないことが多く、手数料も高額になるため、必ずしもプラスになるとは限りません。
修理明細書(オーバーホール証明書)が代用品になる
正規の保証書がない場合、最も強力な武器になるのが「修理明細書(メンテナンス証明書)」です。
過去にメーカー正規店で修理やオーバーホールを受けた際の控えがあれば、以下の理由から保証書の代わりとして高く評価されます。
- メーカーが本物と認めた証拠になる(偽物は修理を受け付けてもらえないため)。
- メンテナンス済みである証明になる(商品状態が良いと判断される)。
- シリアルナンバーが記載されている(個体の特定ができる)。
もし自宅に修理の控えが残っているなら、それは「保証書と同等の価値がある書類」です。
必ず査定時にセットで提出しましょう。
保証書なしでも高く売る3つのコツ

保証書がないというマイナス要素をカバーし、査定額をアップさせるためには、いくつかの工夫が必要です。
誰でも実践できる3つのコツをご紹介します。
代わりになる「購入証明」を探す(レシート・領収書)
保証書が見つからない場合、購入時の情報を証明できるレシートや領収書を探しましょう。
- 購入時のレシート
- 領収書
- クレジットカードの利用明細(購入店や日付が分かるもの)
- 輸入証明書(並行輸入品の場合)
これらは直接的な保証書ではありませんが、「いつ・どこで・いくらで買ったか」を客観的に証明できるため、鑑定士の安心材料となり、査定額の底上げに繋がります。
箱や保存袋など「他の付属品」を揃える
保証書がない分、他の付属品を完璧に揃えることで「大切に扱われていた商品」という印象を与えましょう。
特に以下の付属品は重要です。
- 時計の余りコマ: サイズ調整に必須のため、ないと数千円〜数万円の減額になります。
- ストラップ・カデナ(鍵): バッグの機能に関わるパーツは必須級です。
- 箱・保存袋: ないよりはあった方がプラス査定になります。
家の中をもう一度探し、可能な限り「購入時のセット」に近い状態に戻してから持ち込むようにしましょう。
クリーニングで見た目の状態を良くする
商品の第一印象を良くすることは、保証書なしのハンデを埋める最も手軽で効果的な方法です。
査定前に以下の簡単なお手入れを行いましょう。
- 表面の拭き取り: 柔らかい布で指紋やホコリを落とす。
- ゴミの除去: バッグや財布のポケット内のゴミを取り除く。
- ニオイケア: 風通しの良い場所で陰干しし、生活臭を軽減する。
「きれいな商品」と判断されれば、商品ランク(Aランク、ABランクなど)が上がり、結果として保証書分の減額を相殺できることもあります。
保証書がない時こそ重要!失敗しない買取業者の選び方

保証書がない商品は、持ち込むお店によって買取価格に大きな差が出ます。
安く買い叩かれないために、業者選びでチェックすべきポイントをまとめました。
「目利き」のできるプロの鑑定士がいる店を選ぶ
マニュアル通りの査定しかできない店(アルバイトスタッフ中心の店など)は避けましょう。
保証書がないと真贋判断ができず、リスク回避のために安値を付けられる恐れがあります。
- 「鑑定士」の顔や名前を公式サイトで公開している。
- 「バリューデザイナー」などの専門資格を持つスタッフがいる。
- 保証書なしの買取実績をブログなどで公開している。
「モノ」自体を見て価値を判断できるプロがいる店なら、保証書がなくても適正価格で買い取ってくれます。
独自の販売ルートを持っている専門店を選ぶ
その業者が「買い取った商品をどこで売っているか」も重要です。
国内だけでなく、海外への販売ルートを持っている業者は強みがあります。
海外市場では、日本ほど付属品の有無にこだわらない国も多く、保証書なしでも高く売れるルートが確保されているため、買取価格も強気に出せるからです。
公式サイトに「グローバル展開」「海外販路多数」といった記載があるか確認してみましょう。
複数の業者で査定比較(相見積もり)をする
保証書なしの査定額は、店舗の在庫状況や鑑定士の裁量によって大きくブレます。
そのため、必ず3社以上の相見積もり(比較)を行いましょう。
- A店: 「保証書がないので5万円です」
- B店: 「状態が良いので7万円出せます」
- C店: 「今ちょうど在庫が欲しいので8万円で買います」
このように、数万円の差が出ることは珍しくありません。
最近はLINE査定などで写真を送るだけで概算金額がわかるので、自宅にいながら簡単に比較が可能です。
「保証書なし」と伝えた上で、最も高く評価してくれるお店を探しましょう。
まとめ
ブランド品は保証書がなくても買取可能であり、減額目安は10%〜20%程度ですが、ブランドの特性や商品の状態によっては影響を最小限に抑えることができます。
まずは修理明細書やレシートなどの代用品を探し、簡単なクリーニングを行った上で、必ず複数の買取業者で査定比較(相見積もり)を行ってください。
「保証書がないから売れない」と諦めず、今回紹介したコツを実践して査定に出せば、思わぬ高値で買い取ってもらえるチャンスは十分にあります。




