※本記事は「マークスライフ株式会社(成仏不動産運営)」様が執筆しております。
とうとう事故物件コラムも第三弾をむかえました。
前二弾では、事故物件になりやすい物件の特徴や生前に事故物件にしないためにできること、事故物件になってしまった時の対処法や事故物件の活用方法や売り方について解説してきました。
今回のコラムでは、そんな忌避されやすい事故物件を”あえて”不動産選びの選択肢とする理由に迫っていきたいと思います。
第一弾はこちら:事故物件になりやすい物件の特徴とは!?生前にできること大公開!
第二弾はこちら:事故物件になったらどうする!?対処法や売り方を徹底解説!
弊社は、事故物件を所有して困っているオーナー様のために、できるだけ高く事故物件を買い取らせていただき、リノベーションを施して世の中に流通させるサービス「成仏不動産」を展開する不動産会社です。
下記を手掛けています。
- 事故物件の買取り
- 特殊清掃
- 遺品整理
- 相続手続きサポート
事故物件のプロ集団として、幅広く事故物件でお困りの方のサポートをいたします。
事故物件の世の中のイメージ

皆さんは事故物件に対してどんなイメージを持っていますか?
弊社で一般の方558名(複数回答)にアンケートを取ったところ、「幽霊が出そう」「暗い」「運気が下がる」といったネガティブな回答が上位になっていました。
ところが一番回答数が多かったのが「安い」、そして「お得」といった比較的不動産選びにおいてはポジティブな回答もありました。
また、事故物件に住めますか?というアンケートでは、以下のような結果でした。
- いいえ:62.9%
- 事故の内容次第:23.8%
- 物件の条件次第:22.2%
人によって許容できる事故内容の種類は異なり、さらに惹かれるポイントがあれば、事故物件も選んでもらえるということが分かります。
では、「事故の内容次第」と回答した方に、どんな事故内容であれば住めるのか質問したところ、約69.2%の方が孤独死物件は気にならずに住めると回答しています。
昨今の高齢化社会ならびに独居高齢者の増加という社会的背景はニュース等でも取り上げられていることから、一般の方も孤独死物件に対しては理解があるのかなと思いますね。
「物件の条件次第」と回答した方に、どんな条件であれば住んでいただけるか質問したところ、「リフォームしていてキレイ」「安い」という回答が80%以上を占めています。実は、この2つは事故物件を購入するメリットでもあるので、後ほどご説明いたします。
事故物件を選ぶメリット

事故物件を選ぶメリット
- 価格
- 競争率が低い
- リフォーム済み
- 事故物件ということ以外の好条件が多い
- 利回りが高い
事故物件は多くの方に忌避感を持たれてしまいますが、実は事故物件を”あえて”選ぶ方もいらっしゃいます。
どういった理由で選ぶのでしょうか。ここでは5つのメリットについて紹介します。
価格
まずはなんといっても価格でしょう。先ほどのアンケートでも、安さに魅力を感じている方が多かったですね。事故物件の現状の相場ですが、孤独死物件では0.5~1割安、自死物件では2~3割安、殺人物件では半額前後安となっていることが多く、事故物件ということを気にされない方にとっては非常に大きなメリットとなっています。
競争率が低い
物件探しをしたことがある方は想像できると思いますが、「この物件いいな!」と思っても既に申し込みが入ってしまっていたり、タッチの差で買い負けてしまうことがあります。
先ほどのアンケートでもわかるように、多くの方が事故物件をあまり選びたがりません。だからこそ、競争率が低く、もし気に入った場合は購入・賃貸契約まで行える確率が上がるといえます。
リフォーム済み
通常の物件でもリフォーム済みはあるかと思いますが、リフォームされている場合は付加価値をつけているので市場価格よりも高い傾向があります。しかし事故物件の場合は、①のとおり価格が安いにもかかわらず、きれいにリフォームされているので、お得に感じるかもしれません。
事故物件ということ以外の好条件が多い
全ての物件が好条件というわけではありませんが、事故物件というだけで他には欠点のない物件というのも存在します。立地、日当たり、広さ、ブランド。事故物件ということを気にしなければ、好条件物件ということです。
利回りが高い
事故物件は投資家の方が購入することもあります。もともとの物件価格が安いので、たとえ貸し出す時に賃料が安かったとしても高利回りを期待できます。特に都心部であれば事故物件を気にしない方が多かったり、人の入れ替わりが多く、事故内容が風化しやすい傾向もあり、家賃を下げる必要がない場合もありますので、非常に需要があります。
上記以外にも、人によってはもっと多くのメリットを見つけられるでしょう。事故物件という事実だけにとらわれすぎずに、見方を変えて不動産選びをしてみるのはいかがでしょうか?
事故物件を選ぶ際の注意

事故物件を選ぶメリットをお伝えしてきましたが、いくつか注意点もあります。
順番に説明いたします。
事故物件を選ぶ際の注意
- 特殊清掃をしているかどうかを確認する
- 故人が供養されているかを確認する
- 事故物件が苦手な方は選ばないほうが良い
特殊清掃をしているかどうかを確認する
発見期間が長かったにも関わらず特殊清掃をしていない場合は、いくらきれいにリフォームされていたとしても時間の経過とともに臭い戻りが発生する可能性があります。亡くなった場所はどこで、どのように清掃をしたのか、細かく聞いてみると良いでしょう。
故人の供養
供養は不動産取引において絶対に対応しなければいけないということはありません。ただ、故人の供養をしっかりとしていた方が気持ちよく住めるのではないかと思います。もし不動産会社で供養をしていない場合は、ご自身で手配をして供養を行うことも可能です。
事故物件が苦手な方は選ばないほうが良い
ちょっとでも事故物件に嫌悪感がある方は選ぶのをやめましょう。その後の生活や精神状態に影響をきたす恐れがあります。弊社では、ちょっとでも気にされる方には絶対にお勧めしないようにしています。
どんな人が事故物件を購入しているの?

これ、気になりますよね。弊社の事故物件を購入していただいた方には共通点があります。全員ではありませんが、ご自身の人生において「死」について考える機会があった方が事故物件を購入されているように感じます。
弊社で初めて取り扱った事故物件を購入してくださった方は50代の女性で、介護資格をお持ちで介護施設での勤務経験がある方でした。
元気にお話されていた方が1週間後に亡くなられたといった身近に「死」を感じる機会が多かったので、孤独死物件であれば気にしないと仰っていました。
別の方で、自死物件を購入されたお客様がいらっしゃいました。なぜこの物件の購入を決めたのか質問したところ、昔近所の方が自死したことがあったようですが、その後に引っ越してきた方たちがとても気さくで素敵な方だったようで、事故物件を購入することに対して偏見を持つことなく、むしろこういった物件を購入して住むことで、亡くなられた方の供養になればという思いがあったようです。その方は、霊感はありませんが、前居住者が亡くなられた場所に毎日話しかけているそうです。
弊社でお付き合いのあるご住職が、「この世に人が亡くなっていない場所はない。」と仰っていました。確かにそうですよね。病院や駅でも人はたくさん亡くなっているのに、不動産だけ特別視されて選ばれないというのは悲しい話です。もっと事故物件が不動産選びの選択肢となる世の中になればと思います。
まとめ
今回は事故物件が不動産選びの選択肢になれば・・・という想いで、事故物件を選ぶメリットや選ぶ方の特徴や考え方を書かせていただきました。
事故物件のとらえ方は本当に人それぞれなので、もちろん苦手な方に無理に選んでもらおうとは思っておりません。
少しでも事故物件も考えてみようかなと思っている方にこのコラムを読んでいただき、事故物件を不動産選びの選択肢にしていただけたら嬉しいです。弊社は事故物件の販売も手掛けていますので、是非ホームページを見に来ていただけますと幸いです
※本記事は「成仏不動産」様が執筆しております。
執筆者情報

名前 | 有馬まどか |
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会社名 | マークスライフ株式会社(成仏不動産運営) |
役職 | 経営企画部 |
保有資格 | 宅地建物取引士、相続診断士 |
新卒で不動産仲介会社へ入社。売買仲介業を経験し、その後マークスライフ株式会社に入社。経営企画部に所属し、新規サービスの立ち上げやブランディング、ディレクション業務を行う。2019年4月から開始した成仏不動産サービスの立ち上げを行う。