「ブランドコピー品は買っただけで違法になるの?」
「知らずに買ったブランドコピー品を持っていたら逮捕される?」
結論からお伝えすると、自分で使う目的での購入・所持であれば原則として処罰の対象にはなりません。
一方で、販売・転売を目的にしたり、海外の通販サイトから取り寄せたりすると、商標法違反や税関での没収といったリスクが生じます。
今回は、「ブランドコピー品の購入・所持は違法になるのか」や「知らずに買った・売った場合の扱い」、税関での対応や処分の流れまでを詳しく解説していきます。
ブランドコピー品について不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
ブランドコピー品の購入・所持は違法?
まず気になるのは「買って持っているだけで罪になるのか」という点でしょう。
結論からお伝えすると、目的によって扱いが大きく変わります。
状況によって、法的なリスクは大きく異なります。
個人利用目的での購入・所持は原則として処罰対象ではない
自分で使う目的でブランドのコピー品を購入し所持しているだけであれば、原則として処罰の対象にはなりません。
商標法が規制の対象とするのは「業として」商標を使う行為です。個人が私的に使う分には、商標権の侵害には該当しません。
たとえば、数年前に偽物と知らずに買ったバッグを自分で使い続けているようなケースでは、その所持だけで逮捕される可能性は低いといえます。
「持っているだけで犯罪になるのでは」と不安に思う方も多いですが、個人利用の範囲であれば過度に心配する必要はありません。
ただし、後述するように販売や転売に踏み込むと話は変わりますので、あくまで個人利用の範囲にとどめることが大切になります。
販売・転売・譲渡を目的とすると違法になる可能性が高い
購入したコピー品を販売・転売・譲渡する目的があると、違法と判断される可能性が一気に高まります。
これは、販売目的でコピー商品を所持する行為が商標権の「みなし侵害」に該当し、商標法違反として罰則の対象になるためです。
販売目的の所持だけでも5年以下の懲役または500万円以下の罰金、あるいはその両方が科されるおそれがあります。
たとえば、同じ偽ブランド品を大量に仕入れてフリマアプリやオークションに出品していた場合、客観的な事情から「事業性あり」と見なされやすくなります。
「1点だけだから大丈夫」と考えてフリマへ出品するのも危険で、たとえ売れなくても販売目的の所持として問われかねません。
海外通販や個人輸入では税関で没収されるケースがある
海外の通販サイトからコピー品を取り寄せると、たとえ個人使用目的であっても税関で没収される可能性があります。
2022年(令和4年)10月1日に改正された商標法・意匠法・関税法により、海外の事業者が郵送などで持ち込む模倣品が「輸入してはならない貨物」として取り締まりの対象になったためです。
日本語のサイトで注文した場合でも、発送元が海外であれば同じように没収されることがあります。
「個人使用だから大丈夫」という以前の常識は、現在は通用しません。
| 時期 | 個人使用目的の海外からの輸入 |
|---|---|
| 2022年9月まで | 規制対象外で受け取れた |
| 2022年10月以降 | 税関で没収の対象になる |
没収されても購入代金は税関では返金されず、対応は購入した通販サイトへ連絡するしかありません。
安さだけで海外サイトを利用すると、お金も商品も失うリスクがある点を覚えておきましょう。
参考:模倣品の水際取締り強化!令和4年(2022年)10月1日施行
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ブランドコピー品で違法となるケース

偽ブランド品が問題になる法律は1つではありません。
状況に応じて、次の4つの法律が関わってきます。
| 法律 | 主な内容 | 罰則の目安 |
|---|---|---|
| 商標法 | 登録商標を無断で使う行為 | 10年以下の懲役/1000万円以下の罰金など |
| 不正競争防止法 | 著名なロゴなどの模倣 | 5年以下の懲役/500万円以下の罰金など |
| 詐欺罪(刑法) | 本物と偽って売る行為 | 10年以下の懲役 |
| 関税法 | 侵害物品の輸入禁止 | 没収など |
商標法違反に該当するケース
コピー品をめぐって最も中心となる法律が商標法です。
ブランドのロゴやマークは商標として登録されており、権利者の許可なくその商標を付けた商品を製造・輸入・販売する行為が商標権の侵害にあたるからです。
具体的には、偽物と知りながら販売した場合、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。
つまり、コピー商品を売る側・売るために持つ側は、いずれも重い罰則に問われるおそれがあるということです。
不正競争防止法に違反するケース
商標登録されていないロゴやデザインでも、不正競争防止法によって違法とされることがあります。
この法律は商標登録の有無にかかわらず、世間に広く知られた他人の商品と混同させる模倣行為そのものを禁じています。
罰則は5年以下の懲役または500万円以下の罰金で、その両方が科される場合もあります。
なお、この法律は故意がなくても、重大な過失があれば処罰の対象になり得ます。
詐欺罪が成立するケース
偽物と知りながら本物と偽って売る行為には、刑法の詐欺罪が成立します。
コピー品を正規品だと相手に信じ込ませ、その対価としてお金を受け取ることは、購入者をだまして利益を得る行為にあたるからです。
実際に、偽ブランドの腕時計を「本物です」と偽ってオークションで高額販売したケースでは、詐欺罪が問われています。
質屋や買取店に偽物を本物と偽って持ち込めば、たとえ買い取られなくても詐欺未遂が成立する可能性もあります。
関税法違反となるケース
海外からコピー品を持ち込む場面では、関税法が関わってきます。
商標権などの知的財産を侵害する物品は「輸入してはならない貨物」と定められており、けん銃や麻薬などと同じように輸入が禁止されているからです。
そのため、海外の事業者から送られた模倣品は税関で差し止められ、没収の対象になります。
個人使用が目的で輸入者に事業性がなければ、輸入した本人に罰則は科されません。
ただし、商品は没収されて手元に届かず、代金の返金についても税関では対応してもらえない点に変わりはありません。
一方で、転売など事業性が認められる場合は、従来どおり10年以下の懲役や1000万円以下の罰金などの罰則の対象となります。
コピー品を買うだけで逮捕される?
「買っただけで警察に逮捕されるのでは」と不安に感じる方は多いものです。
実際には、偽物だと知っていたかどうか、そして販売や転売の目的があったかどうかで変わります。
偽物と知って購入した場合
偽物だと知って購入し、自分で使うだけであれば、購入行為そのものだけで逮捕される可能性は低いといえます。
商標法が規制するのは「業として」の使用であり、個人が私的に使う購入・所持は処罰の対象外と考えられているからです。
たとえば、コピー品と承知のうえでネットで買い、自宅で使っているだけの状態では、それ単体で犯罪が成立するとは考えにくいです。
ただし、これはあくまで国内で完結し、転売の意図がない場合に限られます。
偽物と知りながら海外から取り寄せれば税関で没収されますし、後で販売すれば商標法違反や詐欺罪に問われかねません。
「知っていて買う」こと自体に倫理的な問題やトラブルのリスクが伴う点も忘れないでください。
本物だと思って購入した場合
本物だと信じて購入し、後から偽物だと判明した場合、購入者が罪に問われることは基本的にありません。
商標法違反や詐欺罪が成立するには「故意」が必要であり、本物と信じていた購入者にはだます意図がないからです。
むしろこのケースでは、偽物を本物と偽って売った相手(出品者)のほうが、詐欺罪や商標法違反に問われる立場になります。
たとえば、正規品として販売されていた品物を信じて買ったのであれば、購入者はだまされた被害者にあたります。
このような場合の対応の流れは、次のとおりです。
- まずは出品者に連絡し、事情を伝えて返金を求めます。
- 応じてもらえない場合は、フリマアプリの運営や消費生活センターへ相談します。
- 金額が大きいときや解決しないときは、弁護士・法律事務所に相談して被害回復を検討します。
一人で抱え込まず、順を追って相談先を頼ることが大切です。
知らずにブランドコピー品を持っていた場合
偽物と知らずにコピー品を持っていただけであれば、それを理由に犯罪が成立することはまずありません。
繰り返しになりますが、商標権の侵害や詐欺罪の成立には故意が前提となるため、事情を知らない所持者を処罰する仕組みにはなっていないからです。
たとえば、譲り受けた品物やずっと本物と思って使っていた品物が実は偽造品だったとしても、それだけで警察に検挙されるわけではありません。
もっとも、偽物と気づいた後の行動には注意が必要です。
それを承知のうえでフリマアプリに出品したり質屋へ売却したりすれば、その時点で違反行為に該当するおそれが生じます。
コピー品をプレゼントでもらった場合
コピー品をプレゼントとして受け取り、自分で使うだけであれば、もらった側が罪に問われる心配は基本的にありません。
受け取って個人的に使うことは「業として」の商標の使用にあたらず、商標法の規制対象から外れるからです。
たとえば、家族や友人から贈られたバッグが後で偽物とわかったとしても、それを使い続けること自体は違法にはなりません。
ただし、その後の取り扱いには気をつけたい点があります。
- もらった偽物を転売・出品すると、販売目的の所持として商標法違反に問われる可能性があります。
- 海外の相手から国際郵便で送ってもらう形だと、税関で没収される場合があります。
- 贈った側が偽物と知って本物と偽っていたなら、贈った側に問題が生じることもあります。
もらった品物であっても、扱い方次第でリスクが変わる点を意識しておきましょう。
ブランドコピー品を知らずに売った場合は違法?
本物だと信じて売った品物が偽物だったとしても、原則として罪に問われる可能性は低いと考えられています。
商標法違反や詐欺罪は故意を前提とする犯罪であり、偽物と知らずに本物として売った場合には、そのだます意図(故意)が認められないからです。
ただし、「知らなかった」という主張が簡単に認められるわけではない点には注意が必要です。
安く大量に仕入れて高値で転売していた履歴などがあれば、「知らなかったはずがない」と判断され、警察の捜査が入る可能性があります。
実際に逮捕されてしまえば、たとえ最終的に無罪になったとしても日常生活への影響は避けられません。
偽物と知らずに査定・買取へ出した場合はどうなる?
偽物と気づかずにブランド品を買取店へ査定に出しても、それだけで罪に問われることは通常ありません。
故意なく本物と信じて持ち込んだのであれば、商標権の侵害や詐欺の故意が認められないからです。
起こりやすいトラブルと対処法は、次のとおりです。
| 起こりうること | 望ましい対応 |
|---|---|
| 買取後に偽物と判明し返金を求められた | 売却時の書類を確認し、まずは店と冷静に話し合う |
| 「偽物なので安く買い取る」と持ちかけられた | 悪質な業者の可能性があるため応じず店を出る |
法律上、知らずに売った個人に返金の義務が必ずあるわけではありません。
ただし「故意がなかった」と証明するのは難しいため、状況によっては話し合いに応じたほうが安全な場合もあります。
タグやギャランティカードなど正規品を示すものを一緒に提示すると、余計な疑いを避けやすくなります。
ブランドコピー品に関するよくある質問
最後に、コピー品について多く寄せられる質問にお答えします。
ブランドコピー品は税関で没収される?
海外から取り寄せたコピー品は、個人で使う目的であっても税関で没収されます。
2022年10月の法改正により、海外の事業者が郵送などで持ち込む模倣品が輸入禁止の対象となったためです。
海外通販サイトで注文した偽ブランドのバッグが商標権侵害と判断された場合、税関での認定手続を経て没収される仕組みです。
国内サイトでの注文でも、海外から直接発送される場合は同じ扱いになる点に注意してください。
ブランドコピー品は恥ずかしいと言われる理由は?
「恥ずかしい」と言われる背景には、本物を持っているように見せかけているという受け取られ方があります。
コピー品は正規品のロゴやデザインを無断でまねた偽物であり、それを身につけることが「見栄のために偽物に頼っている」という印象につながりやすいです。
たとえば、どれほど精巧なスーパーコピーでも、ブランドに詳しい人には違和感を持たれることがあり、後から偽物と気づかれた際に気まずい思いをする場面があります。
スーパーコピーは本物と見分けがつかないのですか?
いわゆるスーパーコピーは精巧に作られており、素人が外観だけで見分けるのは非常に難しいのが実情です。
コピー品は仕上がりに応じて「S級」「N級」などと呼ばれ、ランクが高いほど素材や作りが正規品に近づくため、プロでも判別に苦労する場合があるからです。
買取店でも査定だけで偽物と断定できないことがあり、専門の鑑定を重ねて真贋を確認しています。
まとめ
ブランドコピー品は、自分で使う目的での購入・所持であれば原則として処罰の対象になりません。
しかし販売・転売を目的とすると商標法違反や詐欺罪などに問われ、海外からの取り寄せは個人使用でも税関で没収されることを理解しておくことが大切です。
購入前には販売元の所在地や運営実態を確認し、相場から極端に外れた価格の商品には手を出さない。この2点を徹底するだけでも、多くのトラブルは避けられます。



