エルメスのバーキンとは?素材・サイズや魅力を解説

「エルメスのバーキンってどんなバッグ?」

「なぜバーキンは手に入らないの?」

バーキンとは、エルメスが誇る最高級バッグのひとつで、「手に入れるのが最も難しいバッグ」とも言われています。

その理由は、希少性とステータス性、そしてエルメスの伝統的な職人技が詰め込まれていることにあります。

1点1点が熟練の職人による手作業で作られており、妥協のない品質で芸術品のように扱われています。

今回は、「バーキンの魅力と特徴」や「定価で購入することが困難な理由」などについて詳しく解説していきます。

エルメスのバーキンに興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。

目次

エルメスのバーキンとは?

バーキン35

バーキンとは、エルメスが誇る最高級バッグのひとつで、「手に入れるのが最も難しいバッグ」とも言われています。

その理由は、希少性とステータス性、そしてエルメスの伝統的な職人技が詰め込まれていることにあります。

1点1点が熟練の職人による手作業で作られており、妥協のない品質で芸術品のように扱われています。

さらに、豊富なカラーバリエーションとサイズ展開も魅力で、世界中のセレブやコレクターに愛されています。

バーキンの誕生エピソード

1980年代のある日、機内でイギリスの女優・歌手ジェーン・バーキンが、荷物があふれそうな藤製バッグを持っていたのを見たエルメスの社長ジャン=ルイ・デュマが「たっぷり荷物が入るバッグを作ろう」と提案したことがきっかけです。

ジェーンが「自分の理想に合うバッグが見つからない」と困っていたことから、デュマ社長がその場で理想のバッグのスケッチをはじめました。

こうして誕生したのが、ジェーンの名前を冠した「バーキン」です。バーキンは開口部が大きく、中に間仕切りがなく、大容量で実用的なデザインとなりました。

このように、バーキンは持つ人の悩みを解決するために誕生し、収納力と美しさを兼ねそなえた名品となりました。

バーキンの魅力

バーキンの魅力

バーキンの魅力は、以下の通りです。

バーキンの魅力
  • 収納力が高い
  • エレガントなデザイン
  • 資産価値が高い

それぞれの魅力について紹介していきます。

収納力が高い

バーキンは収納力が高く、荷物が多い人にとって魅力的なバッグです。

バーキンのデザインがシンプルで仕切りがないため、自由に荷物を詰め込めるからです。

内側にポケットがついているので、小物も整理しやすく、日常使いに便利です。

また、さまざまなサイズがあるため、自分のライフスタイルに合わせて選べる点も魅力です。

例えば、バーキン30のサイズでは、長財布やスマートフォン、化粧ポーチに加え、500mlのペットボトルやA4サイズの書類まで余裕で収納できます。

バーキン35ならノートパソコンも入るので、ビジネスシーンで活躍します。

エレガントなデザイン

バーキンは、シンプルながらもエレガントなデザインが世界中の女性を魅了し続けています。

職人技術によって生み出される美しいフォルムと機能性の絶妙なバランスにあります。

シンプルな外観ながら、美しい金具デザインが高品質な革素材を引き立たせ、エレガントなフォルムを作り上げています。

1984年の誕生以来、基本デザインはほとんど変わっておらず、流行に左右されない普遍的な美しさを保ち続けています。

資産価値が高い

バーキンは資産価値が高いバッグです。

希少性が高く、需要に対して供給が少ないからです。エルメスの職人が一つひとつ手作りし、高級素材を使っているため、生産数が限られています。

また、購入制限があるので、簡単に手に入らない点が価値を押し上げます。

さらに、中古市場でも定価以上で取引されることが多く、投資対象としても注目されています。

例えば、ヒマラヤのような希少モデルは数千万円で取引されることもあります。

また、マルカではオールドエルメスの買取も行っております。

1970年代~1980年代のバーキンをお持ちの方はぜひ以下のページもご覧ください。

オールドエルメス

バーキンの素材

バーキンの主な素材は、以下の通りです。

バーキンの素材一覧

素材名特徴おすすめの方
トゴ細かなシワ、ハリ感あり初心者、普段使い希望の方
トリヨンクレマンス大きめのシボ、柔らかカジュアル使い希望の方
エプソン硬め、かっちりしたフォルムフォーマル使い希望の方
スイフトマットな質感、発色が良い鮮やかな色を好む方
オーストリッチ水玉模様、軽量個性を求める方
クロコダイル最高級、希少性が高いコレクション目的の方

普段使いを重視される方なら「トゴ」、よりフォーマルな場面で使いたい方は光沢感のある「エプソン」、カジュアルにお使いになりたい方は柔らかい「トリヨンクレマンス」がおすすめです。

素材を選ぶポイント
  • 使用シーンを最初に決める :普段使い、フォーマル、カジュアルなど、どんな場面で主に使いたいかを明確にすることが最重要
  • 初心者は「トゴ」から検討する :最もポピュラーで扱いやすく、傷が目立ちにくい特徴があるため
  • 予算に応じて素材のランクを決める :牛革系は比較的手頃、クロコダイルやオーストリッチは高級素材
  • カラーバリエーションの豊富さを考慮する :トゴやエプソンは色の選択肢が多い

バーキンのサイズ展開

バーキンのサイズ展開は、以下の通りです。

バーキンのサイズ展開

サイズ横幅×高さ×マチ特長
バーキン2525×20×13cm最小サイズ、パーティー用に最適
バーキン3030×22×16cmジャパンサイズ、デイリーユースに最適
バーキン3535×25×18cm世界的人気サイズ、ビジネスシーンに適用
バーキン4040×30×21cm大容量、小旅行や男性にも人気

バーキン25は最小サイズながら長財布やスマートフォンなどの必需品をしっかり収納でき、パーティーシーンに最適です。

一方バーキン30は「ジャパンサイズ」とも呼ばれ、日本人の体格にマッチしたデイリーユースに理想的なサイズです。

初めてのバーキンなら身長と用途を考慮し、迷った際は汎用性の高いバーキン30を選ぶことをおすすめします。

バーキンとケリーの違い

バーキンはカジュアルで収納力が高く、ケリーはエレガントでフォーマル向きです。

バーキンが日常使いを重視したデザインなのに対し、ケリーは上品さを追求しているからです。

バーキンは荷物をたくさん入れやすく、ケリーは美しいフォルムを保つ構造になっています。

バーキンとケリーの違い

項目バーキンケリー
ハンドル2本(持ちやすい)1本(洗練された印象)
フラップ開けたまま使用可能閉じて使用するのが基本
ポケット外側にあり(便利)外側なし(シンプル)
ストラップなしあり(25cm以上、肩掛け可)
イメージカジュアル、日常使い向きフォーマル、上品

例えば、バーキンはマチが広く荷物が多く入るので、通勤や買い物にぴったり。一方、ケリーはショルダー付きでパーティーなどに適しています。

バーキンを定価で購入するのが難しい理由

バーキンを定価で購入するのが難しい理由

バーキンを定価で購入するのが難しい理由は、以下の通りです。

バーキンを定価で購入するのが難しい理由
  • 需要が高い
  • 生産数が少ない
  • 店舗で購入できるのは常連顧客

上記の理由について解説していきます。

需要が高い

バーキンを定価で買うのは本当に難しいです。

その理由は、バーキンの需要が非常に高く、供給が追いついていないからです。

また、正規店では常連客を優先するシステムがあり、初めての人には売ってくれないことが多いのです。

これにより、入手が極めて困難になっています。

人気のサイズや色は特に品薄で、待てど暮らせど入荷の連絡が来ない人もいます。

生産数が少ない

エルメスのバーキンが定価で購入できない理由は、圧倒的に生産数が少ないことです。

バーキンは機械による大量生産ではなく、熟練職人が一つずつ手作業で製作しているためです。

裁断から縫製まで全て一人の職人が担当し、製作には2日以上かかります。そのため一人の職人が月に作れるバッグは僅か10個程度に留まっています。

さらに世界中で高まる需要に対し、エルメスは意図的に生産数を増やさない方針を採っているため、需要と供給のバランスが大きく崩れた状態が続いています。

店舗で購入できるのは常連顧客

バーキンを定価で購入するには、常連顧客にならなければ難しいのが現状です。

エルメスは「長期にわたって多くの商品を購入している顧客を優先してバーキンを販売する」という方針を採用しているためです。

そのため、エルメス直営店では「購入実績のある顧客ほど信頼され、希少なバーキンを案内してもらえる」システムが確立されています。

常連顧客になるためには、同じ店舗へ定期的に通い、バーキン以外の商品も継続的に購入して「店員に顔を覚えてもらう」必要があります。

バーキンに関するよくある質問

最後に、バーキンに関する疑問、よくある質問に回答します。

バーキンに関するよくある質問
  • なぜ『本当のお金持ちはバーキンを買わない』と言われるのでしょうか?
  • エルメスではバーキンのオーダーメイドができますか?
  • バーキンはなぜ高いのでしょうか?

なぜ『本当のお金持ちはバーキンを買わない』と言われるのでしょうか?

本当のお金持ちがバーキンを避ける主な理由は、以下の通りです。

本当のお金持ちがバーキンを避ける理由
  • お金持ちであることを周囲にアピールすると狙われやすくなる
  • 犯罪に巻き込まれるリスクを避けるため
  • 多くの時間と労力を要するプロセスを非効率と判断する
  • 外見的なステータスよりも人生を豊かにする体験を重視する

富裕層の中にはセキュリティ面からバーキンを持たない選択をする人が少なくありません。

また、「時は金なり」の信念を持つ本当のお金持ちは、バーキン購入のための「エルパト」(エルメスの店舗を何度も訪れること)に時間を費やすことを無意味と考えます。

一方で、バーキンは一目で「お金持ちだ」と認識される代表的なアイテムであり、無用な注目や嫉妬の対象になることを避けるため、あえて選択しない富裕層が多いのです。

エルメスではバーキンのオーダーメイドができますか?

エルメスではバーキンのパーソナルオーダーが可能ですが、優良顧客のみに限定されたサービスです。

エルメスでは「パーソナルオーダー」(スペシャルオーダー)という特別なサービスを提供しており、バーキンについても自分好みにカスタマイズできます。

しかし、このサービスは誰でも利用できるわけではなく、エルメスから優良顧客として認められ、担当販売員から直接案内を受けた方のみが対象となります。

バーキンはなぜ高いのでしょうか?

バーキンが高価な理由は、以下です。

バーキンが高価な理由
  • 職人による手作りだから :1人の職人が最初から最後まで全工程を担当し、1つのバーキンを作るのに48時間以上要します
  • 高級素材を使用しているから :クロコダイル、シェブルミゾル、トゴなど世界中から厳選された最高級の革を使用している
  • 希少価値が高く入手困難だから :年間生産数は約1万2000個と極めて少なく、需要に対して供給が追いついていません
  • エルメスのブランド価値が高いから :1837年創業の長い歴史により築かれた信頼性とステータス性がある
  • 定価が継続的に上昇しているから :年に数回の価格改定により平均5~10%ずつ定価が上昇している

このようにバーキンは単なるバッグではなく、最高級の職人技術と素材、希少性、ブランド価値が融合した「身に着ける資産」として評価されているのです。

過去10年間で価格は約80万円上昇し、今後も継続的な価格上昇が予想されるため、その資産価値はますます高まっています。

まとめ

エルメスのバーキンは、1980年代に女優ジェーン・バーキンの要望から生まれた最高級バッグで、「手に入れるのが最も難しいバッグ」として世界中で愛されています。

その魅力は収納力の高さ、エレガントなデザイン、そして資産価値の高さにあります。

定価での購入を目指すなら、エルメス直営店との長期的な関係構築が不可欠です。

同じ店舗に定期的に通い、バーキン以外の商品も継続的に購入して信頼関係を築く必要があります。


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